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パンデミック(H1N1)2009 - 更新 73 2009年11月6日 WHO (原文) |
更新履歴 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
update 73 2009年11月1日現在、世界の199以上の国と地域で、6000例以上の死亡を含む、実験室診断で確定されたパンデミックインフルエンザH1N1 2009の確定例が報告されている。 多くの国々が全数報告を中止しており、患者数、特に軽症例の数は実際よりも少なく報告されていると考えられる。WHOは、パンデミックの状況をWHO地域事務局および加盟国と頻繁に連絡を取り合いながら、また、さまざまなデータを介して積極的に監視している。 最新の状況 北米大陸では、激しく、また継続したインフルエンザの伝播が報告されているが、まだピークに達している証拠は無い。インフルエンザ様疾患により定点医療機関を訪れる患者の割合(8%)は、過去6シーズンに見られたレベルを超えていた。検査された呼吸器から採取したサンプルの42%は、インフルエンザ陽性で、インフルエンザA型のうち亜型分類されたものは全て(100%)、パンデミックH1N1 2009であった。ILIの割合、検査された呼吸器から採取したサンプルのインフルエンザ陽性の割合、そして教育現場でのアウトブレイクの総数は、カナダ国内で引き続き急激に増加し、東方へ拡大している。注目すべきは、メキシコで、初回の春季流行時に観察されたよりも多くのパンデミックH1N1症例が、9月から記録されている点である。 ヨーロッパ、中央及び西アジアでは、パンデミックインフルエンザの流行は、多くの国々のいたるところで継続して上昇しており、冬季インフルエンザシーズンの異常に早い始まりを示している。ウイルスの活発な流行は、定点からの呼吸器から採取したサンプルにおける高いインフルエンザ陽性率に反映されており、ベルギーで69%、アイルランドで55%、オランダで51%、ノルウェーで66%、スペインで46%、スウェーデンで33%、英国で81%(北部アイルランドを含む)、ドイツで27%であった。加えて、北および東ヨーロッパ(ウクライナおよびベラルーシを含む)、および東部ロシアのいたるところでパンデミックインフルエンザの増加と活発なウイルス伝播が明らかである。ウクライナの状況の詳細については、下記のDisease Outbreak Newsのアップデートを参照してほしい。西アジアと中部地中海地域では、オマーンとアフガニスタンからウイルス伝播の活発化が報告されている。 パンデミック(H1N1)2009、ウクライナ-update 1 東アジアでは、強烈なインフルエンザの流行の活発化が継続してモンゴルから報告されている。中国では、初期インフルエンザの混合流行(季節性H3N2とパンデミックH1N1)の後、パンデミックインフルエンザの流行が優勢で、また増加している。日本では、北海道から最も高い割合が報告され、全体に渡りパンデミックインフルエンザの急激な増加が継続して報告されている。 活発なインフルエンザの伝播、および呼吸器疾患の割合の増加が、キューバ、ハイチおよび他のカリブ地域疫学センター(CAREC: Caribbean Epidemiology Centre)各国を含む、カリブの一部の地域から継続して報告されている。多くの中央および南アメリカの熱帯地域各国では、インフルエンザの流行は減少していると引き続き報告されている。ネパール、スリランカおよびカンボジアを例外として、全体として伝播は引き続き減少しているが、全ての南および東南アジアで減少しているわけではない。サハラ砂漠以南からのインフルエンザウイルス分離は、圧倒的にパンデミックH1N1であるが、しかし、少なくとも最近数週間には、季節性H3N2もいくらか確認されている。これらの地域の未確認のメディア情報では、最近数週間に疾患の流行は活発化している。 新しいパンデミックH1N1 2009が現れて以来、感受性動物の異なる種(ブタ、七面鳥、フェレットおよびネコ)の感染が報告されている。限られた証拠から、これらの感染は、感染したヒトから直接感染したことが示唆されている。これら独立した症例は、ヒト−ヒト感染によるパンデミックの拡大になんら影響を与える物ではない。ヒト感染が拡大することにより、ヒトから他の動物への感染の拡大は更に頻繁に認められるかもしれない。パンデミックの疫学の変化を除き、これらはヒトの健康に特段のリスクとなる物ではない。 |
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※各地域における更新情報については下記のページをご覧ください | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアフリカ地域(AFRO:Regional Office for Africa) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアメリカ地域(AMRO:Regional Office for the Americas) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東地中海地域(EMRO:Regional Office for the Eastern Mediterranean) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOヨーロッパ地域(EURO:Regional Office for Europe) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東南アジア地域(SEARO:Regional Office for South-East Asia) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO西太平洋地域(WPRO:Regional Office for the Western Pacific) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2009/11/10 IDSC 更新) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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