国立感染症研究所 感染症情報センター
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高病原性鳥インフルエンザ
パンデミック(H1N1)2009 - 更新 72
2009年10月30日 WHO (原文)
更新履歴
update 72

 2009年10月25日現在、世界中で44万人を超える実験室診断で確定したパンデミックインフルエンザH1N1 2009感染者と5千700人を超える死者がWHOに報告されている。

多くの国々が報告症例、特に軽症例の報告を中止しているため、報告数は実際の症例数よりもかなり少ない報告数である。WHOはWHO地域事務局および協力機関との緊密な協議を介して、また複数の情報を介してパンデミックの進行状況を積極的にモニタリングしている。

最新の状況

北半球の熱帯地域では、インフルエンザの流行が激しさを増し、いくつかの国々では通常よりも早い冬季のインフルエンザシーズンが始まっている。北米大陸のうち、米国とカナダ西部の一部では、継続して高い割合のインフルエンザ様疾患(Influenza-like-Illness; ILI)が報告されており、多数のパンデミックH1N1 2009ウイルスが検出されている。メキシコでは、春季の流行の間に報告されたよりも多くの確定診断された症例が9月以降報告されている。西ヨーロッパでは、ILIの高い割合と検査した呼吸器から採取したサンプルにおけるパンデミックH1N1 2009の高い割合が少なくともアイスランド、アイルランド、英国(北アイルランドを含む)、ベルギー、オランダで観察されている。スペイン、オーストリア北ヨーロッパの一部、ロシアやトルコのヨーロッパの他の多くの国々や、西および中央アジアでは、早期のインフルエンザ感染の証拠が示されている。日本においてもインフルエンザの活動状況は、急激に活発化し、とりわけ北海道で、通常の冬季のインフルエンザシーズンの始まりよりも約10週間も先行して始まっている

パンデミックインフルエンザの感染は、アメリカ大陸の熱帯の多くの地域で引き続き活発で、いくつかのカリブ諸国から最も多く報告されている。全体として感染は、多くの国々で引き続き減少しているが、南アジアおよび東南アジアの地域では減少していない地域も存在する。

前回の報告から、南半球の温帯地域におけるインフルエンザの流行はほとんど報告されていない。

地域名 累積総数
2009年10月25日まで
症例数 死亡例
WHOアフリカ地域 (AFRO) 13,536 75
WHOアメリカ地域 (AMRO) 174,565 4175
WHO東地中海地域 (EMRO) 17,150 111
WHOヨーロッパ地域 (EURO) 64,000以上 少なくとも281
WHO東南アジア地域 (SEARO) 42,901 605
WHO西太平洋地域 (WPRO) 129,509 465
総計 441,661以上 少なくとも 5,712
 

※各地域における更新情報については下記のページをご覧ください
WHOアフリカ地域(AFRO:Regional Office for Africa)
WHOアメリカ地域(AMRO:Regional Office for the Americas)
WHO東地中海地域(EMRO:Regional Office for the Eastern Mediterranean)
WHOヨーロッパ地域(EURO:Regional Office for Europe)
WHO東南アジア地域(SEARO:Regional Office for South-East Asia)
WHO西太平洋地域(WPRO:Regional Office for the Western Pacific)
(2009/11/10 IDSC 更新)
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