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パンデミック(H1N1)2009 - 更新 69 2009年10月9日 WHO (原文) |
更新履歴 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
update 69 2009年10月4日現在、実験室診断で確定したパンデミックインフルエンザH1N1 2009の世界的な報告数が37万5千例以上及び4500例を超える死亡例の報告がWHOにあった。 多くの国々が個別の症例報告、特に軽症例の報告を中止しているため、報告数は実際の症例数よりもかなり少ない報告数である。WHOはWHO地域事務局および協力機関との緊密な協議を介して、また複数の情報を介してパンデミックの進行状況を積極的にモニタリングしている。 北半球の温帯地域では、インフルエンザウイルスの伝播及びインフルエンザ様疾患(ILI)の割合は増加が継続し、多くの国々で異常に早い秋及び冬のインフルエンザシーズンを引き起こしている。北アメリカで地理的に広範なインフルエンザの流行が報告されており、米国でILIレベルが過去1月間の季節性のベースラインを越えて上昇し、過去3週間メキシコでは重度の呼吸器疾患患者が報告されている。カナダでは、ILIの活動性は今のところ低いが、局所的な増加がカナダの西部で報告されている。ヨーロッパ、中央アジア及び西アジアでは、インフルエンザウイルスの早期伝播が多くの国々で増加が継続している。国または地域的なILIのレベルは英国(北アイルランド及びスコットランド)、アイルランド及びイスラエルの一部でベースラインを超える上昇が続いている。アイルランドでは、重度の呼吸器疾患が過去2週間報告されており、5歳から14歳の子供でILIの割合が最も高くなっている。アイルランドとイスラエルに加え、ベルギー、オランダ及びキプロスで、地理的に広範なインフルエンザウイルスの伝播があることも報告されている。少なくとも10カ国の地域では呼吸器疾患の活動性のトレンドが増加傾向にあることも報告されている。日本では、ごく最近各地に広がり、インフルエンザの活動性は33週以降季節性インフルエンザの水準を超え、増加傾向が継続しており、ごく最近は人口密集地に増加している。 アメリカ及びアジアの熱帯地域では、インフルエンザウイルスの活動性は残っているが、インフルエンザウイルスの伝播の活動性は様々である。地理的に広域なインフルエンザの活動の継続は、アメリカの熱帯地域全体のトレンドとして一貫していない(カリブ海の一部で増加傾向、熱帯の中央アメリカ及び南アメリカの多くの国で減少している)。コロンビア、キューバ、エルサルバドルで重症度の非常に高い呼吸器疾患が報告された。多くの国々で医療機関へ中等度の負荷が発生した。バルバドス及びセントルシアの2カ国では、医療機関へ重度の負荷がかかったことが報告された。南アジア及び東南アジアの多くの地域では、インフルエンザの伝播が緩やかに減少し、いくつかの国々(インド、バングラディシュ及びタイ)では、地理的な広がりまたは地域的な広がり(スリランカ及びミヤンマー)を報告している。9月下旬以降、この地域における多くの国々は、医療機関へ軽度の負荷がかかったことを報告している。 南半球の温帯地域ではインフルエンザの伝播は多くがベースラインに戻っているか(チリ、アルゼンチン、ニュージーランド)、減少傾向が継続している(南アフリカ、オーストラリア)。 解析された全てのパンデミックH1N1 2009インフルエンザウイルスは、抗原的にも遺伝的にもA/California/7/2009-likeに類似している。詳細は実験室サーベイランスを参照のこと。 系統的なサーベイランスは、WHOの研究協力機関およびその他の研究室の協力によるグローバルインフルエンザサーベイランスネットワーク(GISN)により継続的に実施され、H1N1パンデミックウイルスの抗ウイルス薬オセルタミビル耐性の孤発例が報告された。これまでに、31株のパンデミックH1N1インフルエンザウイルス耐性が世界中で検出されている。全ての耐性ウイルスは同様にH275Yの変異を示しオセルタミビルに耐性であるが、ザナミビルには耐性はない。世界中で、パンデミックH1N1ウイルスの1万以上の臨床検体(検体及び分離)がオセルタミビルに対して検査され、感受性があることを報告している。 *温帯地域の国々は北回帰線の北側または南回帰線の南側に位置づけられる国々を定義し、熱帯地域は2つの緯線の間に位置する国として定義している。 |
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WHOアフリカ地域(AFRO:Regional Office for Africa) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアメリカ地域(AMRO:Regional Office for the Americas) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東地中海地域(EMRO:Regional Office for the Eastern Mediterranean) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOヨーロッパ地域(EURO:Regional Office for Europe) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東南アジア地域(SEARO:Regional Office for South-East Asia) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO西太平洋地域(WPRO:Regional Office for the Western Pacific) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2009/10/15 IDSC 更新) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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