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パンデミック(H1N1)2009 - 更新 66 2009年9月18日 WHO (原文) |
更新履歴 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
update 66 北半球の温帯地域*では、インフルエンザの活動は引き続き場所によってかなり違っている。北米地域のうちアメリカでは、特に南部、南西部、北東部の一部の地域で、インフルエンザ様疾患患者の報告数が増加し季節的な基準値を上回っている。 カナダでは、インフルエンザの流行は低く留まっている。ヨーロッパと中央アジアでは、インフルエンザ様疾患患者の報告が増加し、季節の基準値を超えているフランスを除き、第37週に例年と比べ全体としてインフルエンザの活動は低い。地理的に限局したインフルエンザの流行は、オーストリア、ジョージア、アイルランド、ルクセンブルグ、ノルウェー、ポルトガル、チェコスロバキア、シプルス、イスラエルなどいくつかの国で認められる。日本では、例年の流行と比べ、インフルエンザの活動がやや活発に続いており、特に南部の沖縄では明らかな流行が認められている。 アメリカ大陸やアジアの熱帯地域では、インフルエンザの活動は引き続き活発である。 南アジア、及び東南アジアでは引き続きインフルエンザの流行は地域流行、あるいは広範囲に広がっているが、インドやバングラディッシュでは加えて呼吸器疾患患者の増加傾向も報告されている。インフルエンザの地域流行、あるいは広範囲への広がりは中央アメリカや南アメリカで認められているが呼吸器疾患患者数の流行パターンは伴っていない(ボリビアとベネズエラでは引き続き報告数が増加している)。 南半球の温帯地域*では、多くの国々でインフルエンザの流行は引き続き減少しているか、あるいは例年の基準レベルの流行に落ち着いてきている。オーストラリアでは、流行が遅れて始まった地域でもインフルエンザ様疾患患者の報告数が減少している。南アフリカでは2回目のインフルエンザの流行のピークを最近越えたようである(最初のピークは季節性インフルエンザA(H3N2)によるもので、2回目がパンデミック(H1N1)2009によるものであった)。 WHO協力センターや他の研究室からオセルタミビル耐性インフルエンザ株の散発例の報告が続いている。世界各国から26例が報告されており、これらはすべてオセルタミビルに耐性を持つことを意味する同じH257Yの変異を有していたが、ザナミビルには感受性があった。これらの株のうち、12例が暴露後の予防投与に関与しており、うち5例は免疫抑制状態の患者に対するオセルタミビルの長期投与を行った患者であった。世界各国で1万件以上のパンデミック(H1N1)2009 ウイルスについてオセルタミビル感受性が検討され、感受性があると報告されている。WHOでは協力機関と共同で引き続き注意深く耐性株の状況を監視していく。 |
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パンデミック(H1N1)インフルエンザウイルスが、北半球、南半球ともに、検出される株のほとんどを占めている。実験室サーベイランスの詳細データは実験室サーベイランス更新情報を参照のこと。 *温帯地域の国々の定義は、北回帰線より北、あるいは南回帰線より南に位置する国々を指し、熱帯地域の国々の定義は、北回帰線と南回帰線に挟まれた地域の国々を指す。 |
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※各地域における更新情報については下記のページをご覧ください | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアフリカ地域(AFRO:Regional Office for Africa) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOアメリカ地域(AMRO:Regional Office for the Americas) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東地中海地域(EMRO:Regional Office for the Eastern Mediterranean) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHOヨーロッパ地域(EURO:Regional Office for Europe) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO東南アジア地域(SEARO:Regional Office for South-East Asia) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
WHO西太平洋地域(WPRO:Regional Office for the Western Pacific) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2009/9/16 IDSC 更新) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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