国立感染症研究所 感染症情報センター
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高病原性鳥インフルエンザ



新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況−更新16

          
2009年10月2日

国立感染症研究所 感染症情報センター

国内の状況

1. 定点サーベイランスによる現状とインフルエンザ様疾患発生報告(図1)

 感染症発生動向調査によるインフルエンザの報告は増加傾向にあり、第38週(9月14日から9月20日)1週間に23,275例で、定点あたりの報告数(1週間の1医療機関当たりへの受診患者数)は4.95で37週(3.21)と比べて増加した(http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/weeklygraph/01flu.html)。この報告に基づいた第38週9月14日から9月20日)における患者数の推計は全国に約27万例であった。都道府県別で定点あたりの発生報告が大きいのは沖縄県(12.52)、東京都(10.24)、大阪府(9.21)の順で大きく、東京都と沖縄県が10.00以上である(詳しくはインフルエンザ流行レベルマップを参照)。多くの都道府県で増加傾向であるが、沖縄県は減少傾向にある。
 厚生労働省結核感染症課が取りまとめているインフルエンザ様疾患発生報告によると、38週では全国で学級閉鎖学校数が2,840校、学年閉鎖学校数が500校、休校数が166校であった。

図1



2. 新型インフルエンザによる入院患者数の概況

 厚生労働省の公表(http://www.mhlw.go.jp/za/0730/d20/d20-03.html)によると、新型インフルエンザによる入院患者数の報告数は9月16日から22日に152例の報告があった(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/rireki/090917-02.html)。また、クラスターサーベイランスによる新型インフルエンザ様患者の集団発生報告は前回の報告から4,082施設増加し、臨時休業を実施した施設は1,798施設増加した(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/rireki/090917-01.html)。


3. インフルエンザウイルス分離・検出状況(図2)

 病原微生物検出情報によると、全国で2009年19週から39週までに採取された検体から分離・検出されたインフルエンザウイルスの型・亜型別内訳では、ほとんどが新型インフルエンザウイルスAH1pdmである(図2)。


図2

世界の状況
(詳細はWHO:パンデミック(H1N1)2009-更新67を参照)

 北半球の温帯地域の状況は多くの地域でインフルエンザ様疾患の流行が引き続き増加している。アメリカ大陸およびアジアの熱帯地域の状況はインフルエンザの流行は国々により様々な状況である。南半球の温帯地域の状況はほとんどの国々がベースラインに戻ったか、減少傾向である。


(2009/10/2 IDSC 更新)

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