国立感染症研究所 感染症情報センター
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高病原性鳥インフルエンザ



新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況−更新14

          
2009年9月11日

国立感染症研究所 感染症情報センター

国内の状況

1. 定点サーベイランスによる現状とインフルエンザ様疾患発生報告(図1)

 感染症発生動向調査によるインフルエンザの報告は増加傾向にあり、第35週1週間に12,007例で、定点あたりの報告数(1週間の1医療機関当たりへの受診患者数)は2.52で34週と比べて漸増であった(図1, 最新情報はhttp://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/weeklygraph/01flu.htmlを参照)。この報告に基づいた第35週(8月24日から8月30日)における患者数の推計は全国に約14万例であった。都道府県別で定点あたりの発生報告が大きいのは沖縄県(36.00)、大分県(3.72)、大阪府(3.08)の順であった(詳しくはインフルエンザ流行レベルマップhttps://nesid3g.mhlw.go.jp/Hasseidoko/Levelmap/flu/index.htmlを参照)。沖縄県は33週と比べて減少したが、冬季と比肩する流行状況が継続している。


図1


2.   インフルエンザウイルス分離・検出状況

病原微生物検出情報によると、全国で2009年19週から36週までに採取された検体から分離・検出されたインフルエンザウイルスの型・亜型別内訳では、ほとんどが新型インフルエンザウイルスAH1pdmである(図2)。


図2



世界の状況

 南半球の多くの国々がピークを過ぎている状況である。一方、北半球の温帯地域は地域により異なり、北米(カナダ、米国)は全体的に低い傾向にある。ヨーロッパおよび中央アジは少ない状況であるが、オーストリアやイスラエルは呼吸器疾患が蔓延している、オランダ、ルーマニアは増加傾向である。

熱帯地域では、南、東南アジアは継続的に新型インフルエンザの活動性高く、呼吸器疾患の増加または患者発生が多い状態が続いている。中央アメリカおよびカリブ海沿岸の熱帯地域では呼吸器疾患の新規報告は減少しているが、地域的または広域的に流行している。南アメリカの赤道周辺の熱帯地域は新型インフルエンザの活動性は広域である。

インフルエンザウイルスはパンデミック(H1N1)インフルエンザウイルスが優性で、南半球、北半球ともにA/California/7/2009(H1N1)pdmとほぼ類似している。





(2009/9/14 IDSC 更新)

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