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高病原性鳥インフルエンザ



新型インフルエンザA (H1N1)症例がごく少数例または全く報告のない地域での、州および地域の衛生部局、病院、及び臨床医による、新型インフルエンザA (H1N1)(ブタインフルエンザ)のスクリーニングに関する暫定的手引き

      アメリカ東部時間2009年5月1日午前11時15分 
               CDC(原文



 本文書は、新型インフルエンザA (H1N1)(ブタインフルエンザ)ウイルス感染がごく少数例あるいは全く報告のない地域においてサーベイランス活動に参加している州・地域の衛生部局、病院、及び臨床医に対して、患者が新型インフルエンザA (H1N1)ウイルスに感染している可能性の有無を評価するための暫定ガイダンスを提供する。新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染確定症例は、複数の州及び国々で同定されている。これまでのところ、新型インフルエンザA (H1N1)ウイルスの急激な広がりから判断すると、現在ごく少数または全く報告のない地域も含めて、今後数週間のあいだにさらに多数の症例が確認されるであろうと、公衆衛生当局は確信するものである。

 CDCは、新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染の報告がごく少数あるいは全くない地域における、州・地域の衛生部局、病院、及び臨床医に対して、以下に該当する人を新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染に対するPCRでの鼻咽頭スワブの検査を検討することを推奨する:

  1. 患者がアメリカ合衆国外来インフルエンザ様疾患サーベイランスネットワーク(ILINet)に参加している医療機関に受診し、インフルエンザ様疾患(ILI)の症例定義を満たす、または
  2. 患者がILIで入院した

 ILIは、インフルエンザ以外の明確な原因がない状態で、熱(体温が37.8℃)および咳と/または咽頭痛があること、と定義される。


検体採取と検査

 
ブタインフルエンザを疑う場合、臨床医は新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス検査用の呼吸器スワブを採取すべきで、冷蔵庫(冷凍庫ではない)で保存すべきである。検体を採取したら、臨床医は州の公衆衛生検査施設へ検体の送付と迅速な診断実施のために、州または地方保健部局に連絡すべきである。州の公衆衛生検査施設は、インフルエンザA型と同定したすべての検体で亜型の検査を実施すべきである。ヒト型インフルエンザA (H1N1)またはA (H3N2)として亜型を同定できない検体は、実施可能であれば新型インフルエンザA (H1N1)ウイルスの検出のための追加検査を行うべきであり、または同定のためにCDCへ送付をする。すべての送付予定の検体については、Eメール(eocsciresource@cdc.gov)かまたはそれが利用できない場合は404-553-7724まで電話連絡をお願いします。配送追跡に関する情報を入れて下さい。

 これらのガイドラインは、検査をスクリーニングの基準に合致しているヒトのみに制限することを意図していない。これらのスクリーニングの基準に合致しない人が、新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染の可能性に関するさらなる評価を受けるべきかどうかに対して、追加の臨床的または疫学的情報を使用すべきである。

 以下を含めたH1N1(ブタインフルエンザ)のウエブサイト上の暫定的手引きも参照すること:

  • 新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染症例に使われる症例定義
  • 新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染確定症例または疑わしい症例および濃厚接触者への抗ウイルス薬の推奨
  • 医療機関における新型インフルエンザA (H1N1)ウイルス感染確定症例または疑わしい症例のケアにおける感染対策
  • 検査室従事者の新型インフルエンザA (H1N1)ウイルスのバイオセーフティーガイドライン
  • 検体採取、処理および検査



 


(2009/6/1 IDSC 更新)

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