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2003/5/26

重症急性呼吸器症候群(SARS)−65



WHOによる重症急性呼吸器症候群(SARS)
多国同時集団発生の報告
(5月24日、更新第65報)


トロントの状況


トロントの状況
カナダ保健当局は本日、ふたつの呼吸器疾患の症例の集積群について、肺炎を含めて呼吸器症状を生じる疾患に関して、調査を行っているとWHOに報告した。ひとつ目の5症例からなる集積は、トロントのSt John's Rehabilitation Hospitalと関連している。二つ目の集積は、10例の医療従事者を含む26例からなり、North York General Hospitalと関連している。調査中のひとりの患者に、両方の病院との関連が見出された。

予防的措置として、そうでないことが確認されるまで、両方の集積群はSARS症例の可能性があるとして管理されている。検査場、臨床上、疫学上の調査結果は来週早々に得られる予定である。

トロントは先週、WHOの「最近の地域内伝播」があった地域の一覧から削除されたが、調査が進みさらに情報が得られるまで現状のまま変更を見合わせる。

患者情報と感染が報告された国に関する最新報告
本日までに28ヶ国から、累積で8,141例の「可能性例」と696例の死亡例が報告されている。これは昨日に比べ、89例の新規症例と7死亡例の増加である。新たな死亡例は中国から5例、香港特別行政区から2例が報告されている。

新たな症例はすべて、集団発生が発生しているふたつの地域、台湾と中国から報告されている。台湾は本日、55例の新規症例を報告し、累計では538例の症例と60例の死亡例となった。中国は34例の新規症例を報告し、累計では5,309例の症例と308例の死亡例となった。

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