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4/22/2003

重症急性呼吸器症候群(SARS)−35


(仮訳)

WHOによる重症急性呼吸器症候群(SARS)
多国同時集団発生の報告
(4月21日、更新第35報)


中国の状況:患者数と黄金週連休の短縮
中国政府は本日、北京でさらに109例のSARS症例があると公表した。この最新の情報は、日曜日に今まで未公表であった339例のSARS症例が発表されたのに続いて公表された。一般病院と軍病院における患者数の内訳は示されていない。これによって、中国で確認された「可能性例」の合計は1,959となった。

SARSの重大さを軽視した衛生相と北京市長を、共産党の役職から解雇したことは、中国の指導部が今や、SARSの報告に透明性が必要なことを真剣に受け止めている事を示している。

中国は通常、期間中に何十万もの人々が国内を旅行する、伝統的な一週間にわたるメイ・デー休暇(黄金週)も1日に短縮した。高強(Gao Qiang)副衛生相はこの件について、「今回の措置の目的は、SARSの感染拡大につながる危険性をはらむ、大勢の人々の移動を回避することである」と述べている。

上海のSARSの状況の調査のために、6人で編成されたWHO調査チームが今朝現地に到着した。上海は公式に2例のSARS「可能性例」の発生を確認しているが、今までのところ死亡例は報告されていない。

WHOチームは、地元の保健当局との協議、病院の視察、SARSの拡大防止のために取られた感染予防と制御の対策などの検討を行うなど、4日間に渡る徹底した調査を行う予定である。


 
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