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4/7/2003


(仮訳)

WHOによる旅行勧告
(4月4日改訂)

国際旅行をする者は、SARSの主症状を十分知っておく必要がある。この症状には、高熱(38℃より高い熱)、乾性咳嗽、息切れや呼吸困難がある。このような症状を示し、伝播確認地域(Affected Area日本語版)へ旅行した者は医療機関を受診することを勧める。

WHOは、中国の香港特別行政区と広東省へ旅行する者に対して、どうしても必要な旅行で無い限り、旅行の延期を考慮するよう勧告している。この暫定的な勧告は、集団発生の状況の変化に応じて毎日再検討される。この勧告は、中国の香港特別行政区と広東省(中国)の国際空港で単に乗り継ぎをするだけの旅行者には適応されない。

伝播確認地域(Affected Area日本語版)の一覧に載っている地域から出発する国際便の旅行客は、出発時にSARS感染の可能性についてスクリーニング(一般検診)を受けなければならない。伝播確認地域とは、ヒトからヒトへのSARS病原体の伝播が見られている地域である。前出のスクリーニングとは2つか3つの質問に答えることである。ひとつ以上のSARSの症状を呈する旅行者で、曝露の既往があるか、あるいは明らかに具合が悪そうな者は、医師による診断を受けるべきであり、具合が良くなるまで出発を延期するよう勧める。

SARSのほとんどの症例は、SARS患者に直接近くで面と向かって接触した人々の間で起こっている。患者から飛散した飛沫や、その体液分泌物に直接接触することは重要な感染要因となっている。しかしながら、その他の感染経路も調査中である。

それぞれの国が自家の状況を考慮に入れ、WHOの勧告をそれに適合する形に変えていると考えられるため、旅行者は補足的情報の入手のために、主治医あるいは国家保健当局に連絡を取ることが勧められる。多くの国家保健当局はウエッブサイトを設立し、適切な情報を提供している。

WHOから提供が可能なすべての情報はWHO SARS web site へ掲載しており、定期的に更新されている。


 
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