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SARS特別委員会発表

 台湾のSARS臨時特別委員会発表 2 (要旨)

 (2003/12/18)



台湾CDC(台湾疾病管制局)による最新の調査結果によると、C氏というこのSARS確定症例は、12月5日に実験機材を取り扱っていた時に感染した可能性が最も高い。三軍總醫院(Tri-Service General Hospital)の記録によると、Chan氏は7日にシンガポールへ向かったころから気分がすぐれなかったが、発熱の徴候はなかった。10日に台湾へ帰国した際も、空港では発熱はなかった。同日の夕刻になり、発熱の徴候を呈し、11日に彼はマスクを着用し台北の新店(Hsintien)の病院へ受診に出かけた。このとき病院には患者は彼一人しかいなかった。

台北市と、台北県両方の衛生所は、職員および政府認可の自主健康管理の担当者による調査を始めると共に、三カ所の居住地区での消毒を開始した。衛生所は、必要に応じて、体温計とサージカル・マスクの配布も開始した。現在、家族からも、他の接触者からも、ひとりの発症者もいない。25人の自主健康管理下の対象には、家族4人、同じ便に搭乗していた旅行客9人、同僚5人、新店の病院関係者7人が含まれている。

世界保健機関(WHO)の推奨に基づき、台湾CDCは米国疾病対策予防センター(CDC)と日本の国立感染症研究所(NIID)へ検体を送付する。同時に感染の現場になったと考えられる研究室には、専門家を派遣し調査を行う。調査結果は台湾CDCによって、専門家の報告書が準備される間に発表される。従って報道機関には、憶測に基づいた誤った報道をせず、この発表を待つようにお願いする。

台湾CDCは、毎年国内レベル3と4の実験室すべてについて査察を行っている。シンガポールでの実験室内感染の事例が起こった後で、SARSを取り扱っている施設へ注意を呼びかける連絡をしている。これは特に、不適切な実験手技による感染を起こさないように行われた措置である。

本日から台湾CDCは、台湾中のSARSを取り扱う研究施設に対して、包括的な査察を行う。この査察が終了し、安全であることが確認されてから、実験の再開が許可される。WHOとCDCの双方から、この症例に関して懸念が表明されたことから、台湾CDCはこれらの機関の代表が詳細を知るために、台湾を訪れることを歓迎する。

台湾衛生署は、再度国民に自分の体温を毎日測ることを強く要望する。もし、体温が通常より高ければ、マスクを着用し、できるだけ早く医療機関を受診すること。長距離(1時間以上)の移動手段を利用している人々は出発前に体温を測定することが必要である。短時間の移動手段を利用する国民は、移動に先立ち体温を測定する必要は無いが、発熱の徴候がある場合は公共手段を利用してはならない。すべての駅において、体温を測定する場所が設けられ、助けが必要な場合は駅員に申し出ること。同時に、一般国民はマスクを着用する適切な時期を判断し、落ち着いて行動するように要望する。

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(原文は http://203.65.72.83/En/dia/ShowPublication.ASP?RecNo=940)

(2003/12/20掲載)

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