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シンガポールにおける重症急性呼吸器症候群(SARS)-続報

2003/9/16 WHO原文

疾患発生報告
シンガポールのウイルス学研究室で働いている27歳の医学研究者は、「検査陽性が確認されたSARSコロナウイルス感染症例」と現在見なされている。


臨床的に、集団発生終息後の期間におけるSARS症例の定義は満たしていないが、ウイルス学的に確認されたSARS-CoV感染確定例である。

この症例の臨床検査結果は、先ずシンガポールの保健当局により確認され、現在はWHOのSARSネットワークの他の研究施設により確認されている。この事例の場合は米国疾病予防センターで検査が行われた。WHOは、今回の様な孤発事例が発生した場合には、SARSネットワークに属する外部の研究施設において、当該国での検査とは独立して確認が行われることが望ましいと考える。

この男性患者は発熱し、入院隔離され、現在既に解熱している。接触者の追跡調査も行われ、全員が健康であることが確認されている。シンガポール当局からWHOに、この患者が水曜日(17日)に退院し、14日間の自宅隔離に置かれる予定であるとの報告があった。

このシンガポールの症例は軽症で、孤発性で、二次感染も起こさなかったことから、国際的な公衆衛生上の問題ではないと見なされる。

シンガポールはSARSと言う点において、引き続き旅行者にとって安全な渡航先であり、シンガポールからの旅行者も他の国々に何らリスクを及ぼすものではない。

この患者の感染源に関しては、シンガポールの研究室での実験室内曝露が主に推測されている。

しかしながら本日、専門家による国際チームが、この事例における実験室内での安全状況に関する事項の検討を開始した。オーストラリアのバイオセーフティ専門家である、Antony Della-Porta博士を議長とする11人のパネル委員からなり、シンガポールにおける実験室内の安全管理について評価を行い、提言を行う予定である。このパネルによる調査は、来週には完了する予定である。

国際的にはWHOが、来月ジュネーヴで開催予定のSARSの科学専門家会議の席上で、「実験室内の安全管理」に関する事項を取り上げ、検討する予定である。

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(更新日:2003/9/22)