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4/22/2003

ガイドラインなどの詳細情報



SARSに曝露した児童・生徒・学生の管理に関する
米国の暫定的国内指針
(CDC 2003年4月12日)


(Interim Domestic Guidance for Management of School Students Exposed to Severe Acute Respiratory Syndrome)

現在までのところ、米国内で報告されたSARS患者の感染経路は全て、地域内伝播が起こっている外国への旅行か、SARS患者と密接な接触があった人(同居家族や医療従事者など)のいずれかである。SARSの地域内伝播が報告されたか、または推定されている地域の最新情報は症例定義のページで確認できる。(感染症情報センター訳「伝播確認地域リスト」を参照)
 
(1) SARS感染の危険がある曝露を受けた(伝播感染地域への旅行歴か、感染者との接触があった)児童・生徒・学生が、曝露後10日以内に発熱あるいは呼吸器症状を示したときは、他の人との接触を避け、直ちに医療機関を受診する。また、家庭や居住施設では、感染伝播を防ぐためにSARS患者に強く勧められている感染予防の行動をとること。(感染症情報センターSARSの管理例「接触者」を参照

曝露を受け症状がある児童・生徒・学生は、学校や職場に行かず、医療機関での診察を受けるまで家庭にとどまること。医療関係者には、SARSの可能性があることをあらかじめ知らせる。

(2) 初めの症状が現れて72時間を経ても、SARS「疑い例」の基準にあうような症状に発展しない場合は、その児童・生徒・学生は学校や職場に行くことを許され、感染の伝播防止措置は解除して良いと考える。(WHO症例定義訳を参照)

(3) 症状が進み、SARS「疑い例」の定義を満たした場合は(例えば、発熱と呼吸器症状)、感染の伝播防止措置をとり、呼吸器症状の消失あるいは改善がみられ、解熱した後も、10日間は継続して措置を続ける。SARS「疑い例」が出た場合は、地域の保健所、学校、病院をはじめとした医療機関へ直ちに連絡する。

(4) 曝露を受け何らかの症状がある児童・生徒・学生が、感染の伝播防止措置をとれないような居住環境にある場合(例えば混み合った寮での集団生活)には、感染防止対策基準を満たし、維持できるような代わりの居住場所を手配する。代替住居が確保できない場合は、病院に入院させるか、適切な感染防御対策がとれるSARS回復患者用の指定居住施設に移されるべきである。

(5) SARS感染の危険がある曝露を受けた児童・生徒・学生で、発熱や呼吸器症状のない場合は、学校や職場から排除されるべきではない。しかしながら、これらの児童・生徒・学生は注意深く発病がないか見守り、曝露歴があることは、学校や保健所等の適切な担当者に報告しなければならない。

(6) SARS感染の危険のある曝露を受け、何らかの症状がある児童・生徒・学生が、接触のあった日から10日以内に登校していた学校では、SARSの症状について関係者に周知し、曝露した可能性のある児童・生徒・学生および学校職員の経過観察を地域の保健所等と協議の上行う。

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