国立感染症研究所 感染症情報センター
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風疹および先天性風疹症候群

   
  妊娠初期の女性が風疹にかかると、先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれる可能性が高いと言われています。妊娠中の女性でなくても、かかると稀に血小板減少性紫斑病や脳炎という重い合併症を併発することがあります。

また、大人は子供より重症になる場合が多いと言われています。
  風疹ウイルスに感染してから14〜21日の潜伏期間の後、発熱とともに全身に淡い発疹が出現します。通常3日程度で消失し、麻疹(はしか)のように発疹のあとが長く残ることはありません。一般に三日ばしかとも呼ばれている病気です。発熱は麻疹のように高熱が続くことは少なく微熱程度で終わることも多くあります。またその他の症状としては耳の後ろや頚部あるいは後頭下部のリンパ節が腫れることも特徴です。通常は数日で治癒する病気ですが、稀には、1.に挙げたような重篤な合併症を併発することがあります。また、感染しても症状を表さない人が約15%存在するといわれており、発熱、発疹、リンパ節腫脹がすべてそろわない場合もありますので注意が必要です。
  妊娠初期の女性が風疹に罹患すると、風疹ウイルスが胎盤を介して胎児に感染し、出生児が先天性風疹症候群という病気を発生することがあります。
  妊娠中の感染時期により重症度、症状が異なりますが、妊娠2カ月以内の女性が風疹にかかると、赤ちゃんは白内障、先天性の心臓病、難聴の2つ以上を持って生まれてくることが多いと言われています。妊娠3〜5カ月に感染した場合でも難聴が多くみられます。その他、子宮内での発育が遅い、網膜の病気、緑内障、小頭症、髄膜炎、精神運動発達に遅れがある、肝臓や脾臓が腫れる、血小板減少性紫斑病などといった症状が赤ちゃんに認められる場合があります。
  個人的には女性がワクチンによって風疹に対する免疫を獲得することですが、日本全体で風疹を予防するには男女共が風しんワクチンを接種し、接種率を上げることによって風疹の流行そのものを抑制し、妊娠中の女性が風疹ウイルスに曝露されないようにすることが重要です。


IASR Vol.24 No.3 March 2003(IASR 3月号風疹特集)も御参照ください。
 

 

 
 

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(キャンペーンは終了しました。)

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