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ポリオ

速 報


インドネシアにおけるポリオの集団発生(抄訳)

   (WHO/UNICEF 2005/5/4:原文PDF


2005年5月4日にインドネシア国内で2例目のポリオ症例が見つかったことが政府から報告された。患者は月齢20か月で、最初の症例(後述)と同じ村に住んでいた。この症例から得られたウイルスの遺伝子解析はまだ行われていないが、最初の症例と同じである可能性が高い。

2005年5月2日、インド、ムンバイにあるWHOのポリオ・リファラル実験室は、インドネシア共和国西ジャワ州スカブミ郡ギリ・ジャヤ村の弛緩性麻痺患者から得られた検体からポリオウイルス野生株1型を検出した。患者は月齢18か月のOPV未接種の子供で、2005年3月13日に麻痺を発症していた。この患者の見つかった村では、この症例以外にも7例の麻痺の患者が見つかっており、これらの症例に関しても現在調査が行われている。

これまでの調査はインドネシアに最近ポリオウイルスが輸入されたことを示唆しており、ウイルスの遺伝子解析の結果、ウイルスの起源は西アフリカにあり、2003年4月の流行を起こしたウイルス株との類似性が示されている。さらなる調査の結果、このウイルスはスーダン経由で持ち込まれ、サウジアラビアおよびイエメンで最近見つかった株に類似していることがわかった。

インドネシアでは、1995年からこれまで野生株のポリオウイルスは確認されていなかった。


(IDSC 2005/5/6 掲載)


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