国立感染症研究所 感染症情報センター
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Q9. 海外渡航時に新型インフルエンザウイルスにかかる可能性はありますか?

Q10

 2005年12月の時点では、新型インフルエンザの発生は世界のどこにも確認されていません。すでに新型インフルエンザが水面下で発生していて、気づかれていない可能性を全く否定できるわけではありませんが、少なくとも今、海外渡航により新型インフルエンザにかかる可能性は極めて少ないと考えてよいでしょう。また、WHO(世界保健機関)は、2006年12月時点では新型インフルエンザの感染の可能性を理由とした渡航制限の勧告はおこなっていません。 

 ただし、鳥のあいだでインフルエンザが流行している地域、あるいは鳥インフルエンザのヒト感染症例が発生している国に渡航する場合には、現地で鳥インフルエンザウイルスに感染することのないように、感染の可能性のある鳥類との直接の接触は避け、また生きた鳥を販売している市場や、家禽(ニワトリやアヒルなど家畜として飼っている鳥)の飼育場への不必要な訪問も避けるなどの注意が必要です。

 新型インフルエンザが、いつ、どこで発生するのかの予測は困難ですが、もし近い将来に発生するならば、現在H5亜型、H7亜型の鳥インフルエンザが家禽の間に広がっている地域から発生する可能性が高いと考えられています。これらの地域に渡航が必要な場合は、メディアなどで報告される渡航先のヒトの患者の今後の発生状況に注意し、もしも患者数が増加している場合には、世界保健機関などの勧告を参考に、感染予防対策または渡航延期などの対応を考える必要があります。国立感染症研究所 感染症情報センターウェブサイトでは、これらの情報を重要性に応じて適時提供します。  

参考:
H5N1亜型高病原性鳥インフルエンザが集団発生している国々への旅行者およびそれらの国々からの旅行者に関連するWHOの勧告(感染症情センター邦訳)






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