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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−インドネシアにおける状況−更新20

    2006年6月20日 WHO(原文


インドネシア保健省は、H5N1鳥インフルエンザウイルスによる同国51番目のヒト感染症例を確認した。

症例は死亡例であり、南ジャカルタの13歳少年である。少年は祖父が家で病気の鶏を殺処分するのを手伝った1週間後の6月9日に発症した。少年は6月13日に入院し、14日に死亡した。

祖父は健康である。この曝露現場からさらなる症例が発生していないかどうかを確かめるための接触者調査と監視が現在行われている。

インドネシアで現在までに確定された51例のうち、39人が死亡している。

専門家会議

WHO、FAO(世界食糧機構)とインドネシアの保健省と農業省は共同で、6月21日から23日までの間ジャカルタで専門家会議を開催する。この会議は、インドネシア政府の鳥インフルエンザおよびパンデミックインフルエンザに関する国家委員会の要求に応じて、家禽とヒトにおける鳥インフルエンザの状況を評価するために行われる。

この専門家会議は、40名以上の国内外の専門家が出席するが、家禽におけるウイルスの広範囲な存在に対応する方策を再検討し、ヒト症例の数を減少させる戦略に関する助言を提供する。専門家はまた、北スマトラのKubu Simbelang村における家族での症例の集積事例に対するひと月に及ぶ調査の間に収集された疫学的およびウイルス学的データを検証する。

5月22日にこの小集積における最後の症例が死亡してから3週間(最大潜伏期の2倍)以上が経過した。村じゅうの各戸および患者が治療を受けた医療機関におけるインフルエンザ様疾患の監視が行なわれたが、さらなる症例は全く検知されなかった。この所見が鳥インフルエンザの疫学に重大な変化がないことを示唆する一方で、この集積事例の調査結果がヒトーヒト感染の疑われる他の大きな集積例の調査や解釈を行う際に有用である教訓を生み出すかもしれないので、調査結果は再検討される。

この集積事例の7人の確定例からいくつかのウイルスが分離され、香港とアメリカ合衆国にあるWHOリファレンス実験施設において完全に遺伝子配列が決定された。専門家会議の間にこれらの実験施設の専門家がその所見を再検討のために提示する。

(2006/6/21 IDSC 掲載)

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