国立感染症研究所 感染症情報センター
Go to English Page
ホーム疾患別情報サーベイランス各種情報
高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−インドネシアにおける状況−更新31

    2006年9月14日 WHO(原文


インドネシア保健省は、H5N1鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染をさらに2症例確認した。これらの症例は2006年3月と5月に発生している。

第1例目は、西ジャワ州東Bekasiの5歳の男の子である。この子は2006年3月4日に発症し、6日に入院し、19日に死亡した。二つの異なる試験法を用いた検査結果は、第11および15病日に続けて採取された血清検体が高い抗H5N1抗体価を示した。これらの検査結果は検査確認に関する新しいWHOの定義に合致する。その時点での現地調査により、男の子は家の近くで弱った家禽に曝露されていたことがわかり、そこでは何羽かの鳥がH5ウイルス亜型に関して検査陽性であった。

第2例目は、西スマトラ州Solokの27歳男性である。この症例はその妹の接触者追跡に際して同定された。その妹とは、2006年5月17日に発症し後にH5N1感染が確認された15歳女性のことである。この女性の兄は女性の入院中にケアをして6日間を過ごした。兄は2006年5月28日に咳と腹部違和感といった軽い症状を呈し、発熱はなかった。男性の症状は軽症のままでとどまり、2,3日の間に回復した。

男性は軽く非典型的な症状であったが、接触者追跡と症状のある接触者の管理に関するインドネシア保健省のプロトコールの一環として検査をされた。男性は6月1日から5日間オセルタミビルを投与され、回復を待つ間自発的な隔離下に置かれた。

この27歳男性から得られた検体の初期の検査ではH5N1感染陰性であった。8月に、ペア血清検体によるフォローアップの検査にてH5N1に対する中和抗体価の4倍の上昇が認められ、これは検査確認に関するWHOの定義に合致するものであった。

この27歳男性は、そのほとんどの時間を病院で過ごしていたので、発症前の数日間に弱ったか死んだ家禽への接触はなかったと申告している。調査によって、男性は妹の入院中に妹への曝露があり、男性の感染源としてヒトーヒト感染が否定できないことが判明した。

これらの後ろ向きに確認された症例により、インドネシアの症例数は65になる。うち49人が死亡している。

(2006/9/15 IDSC 掲載)

 * 情報は日々更新されています。各ページごとにブラウザの「再読み込み」「更新」ボタンを押して最新の情報をごらんください。

Copyright ©2004 Infectious Disease Surveillance Center All Rights Reserved.