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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−インドネシアにおける状況−更新27

    2006年8月17日 WHO(原文


インドネシア保健省は、同国における58番目のH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染症例を確認した。

症例は、West Java州Garut郡の辺ぴな村の9歳の女の子である。8月1日に発症し、8月14日に入院し、15日に死亡した。家のニワトリが最近死亡していたことが報告されている。

この村の中の3つの集落が現在調査中である。同じ村の別の集落からは、他の症例が8月14日付で保健省に確認されている。この症例は17歳の男性で7月26日に発症し、現在回復している。ほかにも、重症呼吸器疾患で近所の20歳の男性が8月5日に死亡しており、いとこであることがわかっている。この症例からの検査検体は採取されていなかったので、この患者の死亡原因は不明のままである。しかし、疫学的および臨床的知見からは、H5N1感染が強く疑われる。

2人の若い男性はいずれも同じ日(7月26日)に発症したので、疫学者たちはこの二人は同じ環境源から感染したと考えている。H5N1ウイルス感染の現在考えられている潜伏期は2−8日であり、この2症例間のヒト-ヒト感染は極めて考えにくい。

現地の保健担当部署、保健省、そしてWHOからなるチームが3つの集落に入っており、これらの症例を調査し、全体的な現状を評価している。チームのメンバーは、動物衛生の専門家も含んでいる。最近家禽の死亡が村で起こっていたころが知られており、上記の3例ともが病気のニワトリへの曝露があったことが確認されている。

十分装備されたチームが来ていることもあって、これらの集落では注意喚起がなされ、他の住人にも追加して医学的評価が行われている。検体が採取され、検査されている。呼吸器疾患による死亡例が、同じ村で他にも7月後半と8月初めにあったという風説もあり、現在調査されている。

この村は辺ぴなところにあり、陸路でのアクセスは困難であるが、保健省とWHOと現場のコミュニケーションはうまく取れている。 インドネシアの確定例58例のうち45人が死亡している。

(2006/8/17 IDSC 掲載)

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