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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−アゼルバイジャンにおける状況−更新

    2006年3月14日 WHO(原文


アゼルバイジャンの保健省は、H5亜型鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染症例を同国初めて3例報告した。3例とも死亡している。

検査はエジプト・カイロをベースとする米国海軍医療研究ユニット3(United States Naval Medical Research Unit 3, NAMRU-3)により提供された、移動可能な現地調査用PCR検査設備を用いて行なわれた。NAMRU-3の資材とスタッフは、2月下旬以降アゼルバイジャンに滞在しているWHOチームを強化するために、月曜日にアゼルバイジャンへ到着した。

NAMRU-3は新興感染症に対するWHO協力研究施設の役割を担っている。検査結果は信頼できると考えられている。

WHOの方針に沿って、診断確認とさらなる分析のためにイギリスのWHO協力研究施設に検体を送付する手配が行なわれた。WHOは、この外部確認の結果の後に確認症例の累積表中の数字を修正する。イギリスでの検査結果は今週後半に出ると思われる。

H5N1亜型は、H5亜型の中でヒトに感染を引き起こすことが知られている唯一の株である。H5N1株が今後の検査で検出される可能性は非常に高い。

症例のうち2例はアゼルバイジャン南東部のSalyan 地区在住であるが、異なった集落に住んでいた。2人の患者は、2月23日に死亡したSarvan集落在住の17歳女性と、3月3日に死亡したDaikyand集落在住の20歳女性である。最近の数週間にこの集落で家禽の死亡がみられているが、死亡の原因はまだ確定していない。

第3の症例は中央西部のTarter地区在住の21歳女性である。女性は3月9日に死亡した。

高病原性H5N1亜型鳥インフルエンザは2月9日に野鳥において初めて報告された。家禽における集団発生は2月24日に報告されたが、Salyan地区やTarter地区では報告されていない。

WHOチームは、月曜日に強化されたが、現在保健省と密接に協働して状況の調査を行なっている。国中の強化サーベイランスの結果、最近の死亡例を含む重症肺炎の症例をさらに何例か検知することができた。さらなる症例の検知あるいは除外を促進するためには、国内の診断能力の強化が期待される。

保健省はすでに患者報告・搬送・隔離による治療・接触者追跡管理に関するよいシステムを持っている。日々、家から家へ巡回するサーベイランスが続いている。

(2006/3/15 IDSC 掲載)

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