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WHO 更新情報 |
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鳥インフルエンザ−ナイジェリアにおける状況−更新2
2006年3月9日 WHO(原文) |
2月末までに、地域の実験室検査により北部・中部の7つの隣接した州(Kaduna, Kano, Plateau, Katsina, Bauchi, Yobe, Nasarawa)と、首都地域であるAbujaでウイルスが検知された。3月第1週には、ウイルスが南部に位置する3つの州(Anambra, Benue, Rivers)でさらに検知された。 農場における制圧の方法は、殺処分、消毒、そして死骸の安全な廃棄である。1月上旬の集団発生以来全部で約45万羽が死ぬか殺処分された。 今週、連邦政府は鳥の損失に対する農家への補償の制度を発足させた。支払いはまずKano州の農民に対して行なわれた。 動物およびヒトの検体を検査する診断能力は、WHOとアメリカ合衆国・CDCの支援を受けてすでに強化された。観察下にある患者から採取された60以上の検体が検査された。現在までのすべての結果はH5N1感染陰性である。 隣接するニジェールでは2月27日に家禽においてウイルスが確認されたが、状況の評価に関して当局を援助するためにWHOのチームが派遣された。最初に集団発生が起こったMagaria地区において家禽の間でさらなる集団発生が起こっているかもしれないと報告されている。ナイジェリアと同様、ニジェールでもヒト症例は現在までに報告されていない。 ナイジェリアにあるWHO事務所のスタッフは、鳥インフルエンザのような性質を持つ疾患が新たに集団発生の影響を受けた国において資源と対応能力の需要があることを強調した。特に、検知が遅れ制圧のための方策の導入が遅れたことによりウイルスが広範囲に拡散している場合においてはそうである、と。国外からの支援を受けて強力な初期緊急対応を開始することが可能であるが、それでもなお、2,3ヶ月を越えて適切な対応を維持することはサハラ砂漠以南のどの国にとっても非常に困難なことである。 2003年中盤に現在の家禽での集団発生が始まったアジアの何カ所かにおいて、一旦ウイルスが鳥の間に広まってしまった場合にウイルスを制圧することの難しさが実際に証明された。ここでの経験はまた、鳥の間でウイルスが継続的に循環することが散発的なヒト症例の継続的リスクになることも示した。大部分のヒト症例は地方あるいは郊外に近い地域で発生しているが、ここでは家庭で少数の裏庭家禽を飼っており、感染した鳥のウイルスに対する密接で継続的なヒトの曝露を可能にしている。 ナイジェリアにおけるヒト症例に対する継続的な警戒が必須である。ナイジェリアの家禽から分離されたウイルスは、最近トルコとイラクでヒト死亡例の原因となったウイルスと遺伝子的にほとんど同一である。 (2006/3/10 IDSC 掲載) |
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