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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−飼い猫におけるH5N1亜型鳥インフルエンザ

    2006年2月28日 WHO(原文


ドイツ当局は本日、高病原性H5N1亜型鳥インフルエンザが飼い猫で確認されたと発表した。その猫は、今週末にドイツ北部のRuegen島で死んでいるのを発見された。2月中旬からこの島では、100羽以上の野鳥の死亡が確認され、検査によりその何羽かがH5N1亜型鳥インフルエンザに感染していたことが確認されている。

飼い猫がH5N1ウイルスの伝播サイクルに関係しているという証拠は今のところない。現時点では、病気の猫への曝露に関係付けられているヒト感染例は知られていない。飼い猫の間での集団発生もこれまでのところ報告されていない。

家禽や野鳥と異なり、飼い猫がH5N1ウイルスの感染源となっている証拠はない。現時点までにある全ての証拠によると、飼い猫での感染はH5N1の家禽または野鳥での集団発生に関連しておこるということを示している。

2004年9月に発表された実験研究によると、H5N1ウイルスは飼い猫に感染し、猫は他の猫にウイルスを伝播しうるということが示された。これらの実験では、死亡したヒト症例から採取されたウイルスの直接接種および感染した生鶏肉の摂取により、猫は発病した。

2003年中ごろに東南アジアで始まった、現在の鳥の間でのH5N1の世界的流行に関連し、飼い猫のH5N1感染の報告が2-3件ある。これらのすべての報告において、感染した生の家禽を食べることが猫にとって最も可能性のある感染源と考えられている。

これまでの報告によると、飼育されている大型猫類のH5N1感染も証明されている。2003年12月には、タイの動物園において、ニワトリの死骸を餌にもらった2頭のトラと2頭のヒョウが突然死んでいる。事後調査により、その組織からH5N1が確認された。

2004年2月には、バンコク近くの動物園で死んだウンピョウ(雲豹)から同ウイルスが確認された。2004年3月には同じ動物園で、ホワイトタイガーが同ウイルス感染により死んでいる。

2004年10月には、タイの動物園で、ニワトリの死骸を餌にもらったトラが多数死にはじめた。動物園に441匹いたトラのうち147匹が、感染で死んだか、安楽死させられた。事後調査により、トラからトラへのウイルス感染が、少なくとも何例か起きていたことがわかった。

(2006/3/2 IDSC 掲載)

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