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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−ナイジェリアにおける状況−更新

    2006年2月22日 WHO(原文


Kaduna州にある商業農場で確認された、H5N1亜型鳥インフルエンザの家禽間での集団発生は、隣接のいくつかの州の商業農場に広がっている。現時点で、ヒト症例は発見されていない。

ナイジェリア政府当局は、商業農場での集団発生を、Kano州, Plateau州, Katsina州, Bauchi州、そしてAbuja 地域で確認した。集団発生は、Kaduna州のこれまで確認された以外での商業農場でも報告されている。これ以外の州における集団発生も現在調査されている。

現時点までで、呼吸器症状および病気の家禽への曝露歴のある4人の患者で、その感染可能性が調査された。これは急性呼吸器疾患で2月16日に死んだ女性を含む。残りの3人は良好な状態にある。

これら4人の患者全員の検体を、検査のためにイギリスのWHO協力実験施設に送る準備がされている

Kaduna州で最初におこった集団発生は、1月10日に始まっていたことがわかっており、この州の他の地域で、これまでにヒトの曝露およびヒト症例が起こっていた可能性もある。Kaduna州、Kano州、 Katsina州の流行発生地域に近い病院では、WHOの主導するチームが何百もの患者記録を調べ、これまでに起こっていたかもしれない症例を探している。現時点では、そのような症例は見つかっていない。

鳥における集団発生の程度は完全にはわかっていない。殆どの調査は、集団発生が非常に明らかとなる、大規模商業農場の家禽死亡を追ったものである。ヒトの曝露と感染可能性の最も高い、家庭の小規模の飼い鳥でのウイルスが存在するかどうかについては殆どわかっていない。

ナイジェリアでは、1億4,000万羽の家禽がいると推定され、それは大体同国南西部に集中している。東南アジアでの発生地域のように、ナイジェリアのおける家禽生産の60%は家庭での小規模飼育による。大規模商業家禽農場は、流行の確認された北部の州に主に位置している。

ナイジェリア国内でウイルスが迅速に広がったことは、近隣諸国への流行の拡大の可能性への懸念となる。これらの国々の国境は穴だらけで、人と家禽の移動制限の実施は困難である。これらの国々のWHO事務所は、現地政府当局と協力しながら現状を綿密にモニターしている。ヒト症例の可能性に関する風説に関しても、同様に綿密なモニターがなされている。

(2006/2/23 IDSC 掲載)

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