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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ:中国における状況−2

    2006年1月25日 WHO(原文


中国保健省は、H5N1亜型鳥インフルエンザウイルスによる、同国10番目のヒト感染症例を確認した。

患者は、同国南中央部の四川省成都市在住の29歳の女性である。女性は、1月12日から発熱があり肺炎症状で入院した。当局は、患者の状態は急速に悪化し23日に亡くなったとしている。

WHOに提供された情報によると、彼女は自営業で乾物屋を経営していた。感染源となる感染鳥への曝露歴に関しての情報は現在のところ得られていないが、調査は継続されている。密接接触者は医学観察下におかれている。

この症例は今年中国で報告された2例目で、いずれもが四川省からである。この四川省の2症例は、150km以上はなれた異なった県からでている。同省の他の地方では、家禽におけるH5N1ウイルス感染の集団発生が、昨年12月終わりころに確認されている。2症例が住んでいた地域からの集団発生の報告はこれまでない。

中国農業当局は、家禽における2005年中の集団発生を、12省から32件報告しており、2400万羽以上の家禽の殺処分が行われた。家禽での集団発生の報告がないところでのヒト症例の報告は、懸念である。WHOは、重症呼吸器疾患を呈しかつ他の適当な診断名がつかないすべての患者に対して、患者の居住地域での家禽での集団発生が報告されていなくでも、H5N1ウイルスに感染していないかどうか検査するべきであると勧告している。

中国での10例の確認例のうち、7例が死亡している。現在までにヒト症例が報告された省・自治区は7つで、安徽、広西、遼寧、江西、福建、湖南、四川である。うち2省で家禽での集団発生は報告されていない。

(2006/1/26 IDSC 掲載)

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