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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ:トルコにおける状況−更新

    2006年1月7日 WHO(原文


トルコ保健省は、鳥インフルエンザH5N1亜型ウイルスによるヒト感染症例をさらに2例追加確認した。2症例とも、5歳と8歳の子どもで、いずれも現在入院している。これによりトルコにおける実験室検査による確定例は4例となる。うち2例は死亡している。

英国におけるWHOの協力実験施設は、死亡した2例から取られた検体でH5N1亜型ウイルスが見つかったことを本日確認した。

また、トルコ保健省は、おそらくH5N1亜型ウイルスによると推定される、3例目の死亡例である12歳の女の子について報告した。この子は1月6日に死亡しており、先の2例の子どもの死亡症例の同胞であった。この家族の4番目の子どもである、6歳の子どもも現在入院している。これらの患者からとられた検体の検査が現在行われているが、いずれも実験室での確定診断にはいたっていない。

トルコ当局によると、30人ほどの患者がVan県で現在治療を受けており、H5N1亜型ウイルスの感染かどうかの評価を受けている。殆どの患者は子どもであり、大半が農村部であるDogubayazit地域から出ている。

国際的な専門家のチームをVan県におくる計画は、悪天候のために延期されている。トルコ政府職員は同国東部にある患者発生地域に早く到着できるような移動手段を見つけるのを支援している。

現在までの証拠はすべて、患者は病鳥との密接な接触により感染したことを示している。多くの農家では寒いときには家禽を家の中にいれる習慣があり、人と家禽の接触は現在の寒冷な気候の間は増加していると考えられる。低温(4℃)の場合、ウイルスは鳥の糞のなかで、少なくとも35日間は生存することがこれまでのテストでわかっている。

アジアにおける鳥インフルエンザH5N1の流行の経験によると、人間の感染のリスクが特に高い行為は、病鳥をと殺する、羽をむしる、肉にする、それを料理することを含んでいる。これらの行為は、家禽が死んだり、病気の兆候が出たら殺して食べるのが伝統的な習慣である農村部で、もっとも見られやすい傾向にある。

ここ数日で、家禽の間での鳥インフルエンザの集団発生への警戒は著しく高まっている。高病原性H5N1亜型鳥インフルエンザの集団発生は、現在トルコ東部、南東部の6つの県で確認されている。これらの地域のほかの場所で集団発生がないか、現在調査が行われている。

影響を受けた地域の人々が感染から身を守るには、感染リスクの高い行動をとらないことがもっとも重要な方法であることに変わりはない。

(2006/1/10 IDSC 掲載)

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