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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ:中国とインドネシアにおける状況−更新44

    2005年11月29日 WHO(原文


インドネシア

インドネシア保健省は本日、H5N1亜型鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染症例をさらに一例確認した。新たに確認された1例はWest Java州の16歳の少年であった。この患者は11月6日に発熱と咳で発症し、2〜3日のちに呼吸困難を発症した。患者は、11月16日に入院し、現在病状は落ち着いている。

この症例のフィールド調査の結果、患者が入院する5日前に、患者の2人の同胞が死亡していたことがわかった。この2人は、7歳と20歳の男兄弟であり、11月3日に発症し、発熱と呼吸困難の症状に引き続き11月11日に死亡している。暫定診断は腸チフスであった。埋葬前に臨床検体の採取はされなかったため確定診断はできていない。WHOは実験室で確定された症例のみ報告している。
患者の村にある80世帯のなかにはインフルエンザ様症状を持つものは認められなかった。

フィールド調査の結果、亡くなった2名の兄弟の発症前の2週間の間に、患者の家では鶏が死んでいたことがわかった。検査のために動物からの検体が採取され、調査が続けられている。

新たに確認された症例により、インドネシアの症例は合計12例になった。うち7例が死亡している。

中国

中国保健省の招きにより、WHOは、安徽(あんき)省において発見された2例のH5N1亜型ウイルスのヒト感染例をめぐる状況を調査する合同調査団に参加している。この2症例は、今月先立って実験室で確定診断されている、24歳と35歳の女性の症例である。患者はともに亡くなっている。

調査団は、この2症例の感染源についての情報を収集し、また地域における公衆衛生対策の有効性を評価する。この2症例は離れて住んでおり、発症に関係はないものと考えられる。 

中国では、家禽の間での高病原性H5N1亜型鳥インフルエンザの集団発生が再発している。この10月半ば以降、当局は9省における25件の家禽における新たな集団発生を報告している。中国においては、現時点までに3例の実験室確定診断例が報告されており、うち2例が死亡している。


(2005/11/30 IDSC 掲載)

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