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WHO 更新情報 |
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鳥インフルエンザ:中国とタイにおける状況−更新47
2005年12月09日 WHO(原文) |
中国保健省はさらに1例のH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染症例を確認した。症例は東北部の遼寧省の31歳の農家の女性である。この女性は10月30日に発症し、その後重症肺炎と急性呼吸不全のために病院で集中治療をうけた。その後回復し、11月29日に退院している。 この症例の最初の実験室診断の結果は、H5亜型ウイルス陰性とでていたが、確定診断は、抗体の中和試験(microneutralization test)で行われた。この検査方法では、病期後期における抗体価が初期の検体に比べて少なくとも4倍以上上昇している場合に確定診断となる。 抗体を用いた検査は、結果は信頼できるが、ウイルスRNAの直接の検査による結果に比べると時間がかかる。 本年10月終わりころから、中国政府は遼寧省における家禽の間での高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1亜型の集団発生を何件が報告している。この症例の調査により、この女性の感染は病鳥との直接の接触に関係すると考えられる。農業当局は、同省の家禽からの検体で、鳥インフルエンザウイルスH5N1亜型を検出している。 警戒のために、省当局は、女性との接触者を実験室の確定診断が出るまでの間、医療監視下に置いた。インフルエンザ様の症状を呈する者は無く、接触者は全員監視から解かれた。 この症例は中国で報告された第5番目の症例である。そのうち2例が死亡している。症例は、4つの省、安徽省、湖南省、広西省、遼寧省から報告されている。 タ イ タイ政府保健省はさらに1例のH5N1亜型鳥インフルエンザウイルスによるヒト感染症例を確認した。症例は5歳の男の子であり、この子は11月25日に症状を呈し、12月5日に入院し、7日に死亡した。この子どもは、タイ中部のNakhonnayok県に住んでいた。 この症例についての詳細な調査が現在行われている。これまでの調査によると、この子どもは家の近所で死んだ鳥から感染した可能性があることがわかった。この子どもの家族と近くの住人は医療監視下に置かれているが、現時点では全員元気である。 この子どもは本年タイで報告された5例目の検査確定確症例で、2例目の死亡例である。2004年1月から、タイでは22症例が報告され、うち14例が死亡している。 (2005/12/12 IDSC 掲載) |
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