国立感染症研究所 感染症情報センター
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高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  WHOによるパンデミックワクチン開発用H5N1プロトタイプ推薦株に変更なし

    2005年10月28日 WHO(原文

WHOの世界インフルエンザプログラムは、特にヒトから採取されたH5N1亜型ウイルスの抗原および遺伝的変化を詳細にモニターしている。最近の調査によると、中国、インドネシア、日本、モンゴル、ロシア、韓国、トルコで採取された鳥インフルエンザウイルスおよびインドネシアのヒト感染例からの3株のウイルスのH5赤血球凝集素(HA)遺伝子は、昨年選ばれたパンデミックワクチン開発用プロトタイプ株とは遺伝的に区別できることがわかった。また、最近採取されたウイルスの間でもHAの抗原性には違いがあることを示す証拠もある。しかし、それらのウイルスの地理的な広がり及びヒトにおける病原性に関してはまだ不明のままである。

現時点でWHOは、すでに選ばれているH5N1プロトタイプ推薦株を、進行中のワクチン開発用に変更することは推奨しない。しかし、パンデミックワクチン株を選び開発する役割を担っているWHOのH5亜型リファレンス研究施設ネットワーク(WHO H5 Reference Laboratory Network)は、ワクチン研究を目的に、最近採取されたウイルスから試作的なH5N1ワクチンプロトタイプ株の開発を手がけている。

ウイルスの進化とその抗原性との関係をよりよく知るためには、最近動物およびヒトから採取されたウイルスの分析が緊急に必要である。

WHOは、流行のおこっている加盟国で分離されたウイルスおよび検体を、H5亜型リファレンス研究施設ネットワークと迅速に共有することを再度呼びかける。

前回のレビュー(2005年7月)も参考のこと。

(2005/10/31 IDSC 掲載)

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