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インフルエンザ

WHO 更新情報
  アヒルにおけるH5N1亜型インフルエンザウイルスの基礎研究:主要結果

    2004年10月29日 WHO(原文


― 実験的に感染させた家畜のアヒルおよびそれに接触したアヒルにおいて、高病原性H5N1亜型インフルエンザウイルスは、呼吸器と消化器において増殖する。大量のウイルス(103.5 /ml〜105.5 /ml)が排泄物中に、また呼吸器から排出される。

− ベトナムの2004年の集団発生時に分離された、ヒトおよびニワトリのH5N1亜型ウイルスに感染したアヒルと、その感染鳥に接触したアヒルの大半は、症状は無く、死亡もしなかった。

− 排出されたH5N1亜型ウイルスの量は、見かけ上健康に見えるアヒルからニワトリへ、このウイルス感染伝播を成立させるために十分なものであった。

− すべての感染アヒルが、11日間ウイルスを排出し、そのうち数羽は17日以上にわたりウイルスを排出した。これに対して、2003年に分離されたH5N1型ウイルスを感染させたアヒルは、最長10日間ウイルスを排出した。

− 環境中のウイルスの安定性に関する検討の暫定結果は、2004年の集団発生から分離したウイルスの方がより安定性が高いことを示した。1997年の集団発生の際に分離されたウイルスが37℃で2日間生存したのに対し、2004年分離のH5N1亜型ウイルスは6日間生存した。

これらの研究は、米国メンフィスのSt Jude Children's Research Hospitalにある、動物インフルエンザウイルスのWHO協力研究施設の研究者らにより先週完了した。主要な研究成果は、ヒトの健康への影響の大きさから、出版に先立ち公開されている。


(2004/11/1 IDSC掲載)

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