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高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)−更新21

 2004年2月11日 WHO(原文

 



世界的サーベイランスのガイドライン

WHOは本日ウェブサイトに、ヒトおよび鳥の集団におけるH5N1感染の広がりを監視する目的で、「世界的サーベイランスのガイドライン(英語)」を発表した。このガイドラインには、検査で確定したヒトH5N1感染症例の定義が含まれ、WHOに症例を報告する際の手順が記載されている。このガイドラインではまた、感染伝播の様式の変化を監視し、ヒト−ヒト感染伝播の可能性を検知するために推奨される方法を提供している。

このガイドラインには、ヒトおよび動物のH5N1感染のさらなる広がりに対してや、またヒト−ヒト感染伝播が発生しているかもしれない最初の兆候に対する、世界的な警戒を向上させる意図がある。標準化された手順と報告様式を用いることにより、WHOが、最適な感染制御対策について助言を行うために必要な情報の質を向上させることができる。

中国(家禽類)の状況

中国当局は天津(Tianjin)市の鶏農場で、H5N1型鳥インフルエンザの集団発生の疑いが有ることを発表した。各省内の幾つかの農場へさらに拡大していることも報告された。

合計で、(中国本土の)14の省・自治区・直轄市にある39の農場で、家禽類のH5N1の集団発生が疑われるか、あるいは確認されている。

本日までのところ中国からの、ヒトのH5N1感染は報告されていない。

ヒト−ヒト感染の可能性に関する調査:ベトナムの姉妹の二人目に関する情報

WHOは本日、23歳の女性(更新情報19および20参照)から分離されたウイルスについての調査結果を受け取った。この女性は、最初のヒト−ヒト感染の可能性がある事例として調査中である、ベトナムのひとつの家族内クラスター(患者の集積)に属している。この女性から分離されたウイルス遺伝物質は、このクラスターのもうひとりからのそれと同様に、トリ・インフルエンザウイルス由来で、ヒト・インフルエンザウイルスの塩基配列はまったく含んでいなかった。

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(2004/2/12 掲載)