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高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の 感染の広がりがみられる地域に居住する人々への注意点
  WPRO 2004年2月10日(2月13日 修正箇所は赤色で表示)(原文
 



HPAIの報告されている地域での、鶏、家鴨、その他の家禽類に接するときの注意点
 ・鶏、アヒル、その他の家禽類との接触はできるだけ避けること。小児は家禽類やその他の感染した鳥に接触するべきではない
 ・友人家族を訪問する際には、たとえその鳥が健康であると考えても、(生死にかかわらず)鶏、アヒル、その他の家禽類を持ってこないこと
 ・鶏やアヒル農場、また他の農場で動物が発病したり、処分されたり、あるいは鳥インフルエンザに罹っていると考えられるところとの接触は避ける
 ・もしも病気の、あるいは死んだ鶏、アヒル、その他の家禽類がいる環境に遭遇することがあれば、十分に手洗いをし、7日間体温を監視する。仮に高熱(>37.5℃)を呈したら、治療が必要かどうか医師に相談すること
 ・鳥インフルエンザで死亡した鳥の屍骸や、このような鳥の排泄物に触れた場合
は、治療が必要かどうか医師に相談すること

HPAIの報告されている地域で、自宅で家禽の飼育をしている場合
 ・もしも自宅に鶏、アヒル、その他の家禽類を飼っているならば、それらが処分あるいは死亡した場合、いつどのようなときに、何をすればよいのか知っておくことが重要である。家禽類の屍骸をどのように廃棄し、そしてどのように庭や飼育場その他の清掃をするかを知っていなくてはならない
 ・家禽類や、鶏小屋、飼育場、その他の鶏糞がついているあらゆるものに触れるときには常に、マスク、ゴーグル、ガウン、ゴム長、手袋などの着用により防御していることを確かめること
 ・もしこれらの防御装具が無い場合には、可能な限り似たものを用意する。例えば、口と鼻の周囲を布で覆うとか、手と靴を覆うためにビニール袋を用いるとか、洗浄可能なつなぎなどである
 ・家禽類の処分、屍骸の処理、地域の清掃時にこれらの防御装具を着用すること(地域の清掃方法については後述を参照)。小児がかかわっていないことをよく確かめること
 ・地域が清掃されてから、すべての防御装具を脱ぎ、手、衣服、そして可能であれば体を洗うこと。シャワーを使うことが最善の代用策である
 ・可能ならば衣類は、熱いあるいは暖かい石鹸を含んだ水で洗浄する。乾燥するために日に干すこと
 ・手袋、ビニール袋、その他使い捨てにできるものは捨てること
 ・ゴム長や、眼鏡あるいはゴーグルなど、再利用可能なものはすべて掃除すること
 ・これらを取り扱った後は常に手洗いをすること

庭および鶏飼育場の除染方法についての注意
 ・家禽類の処分後には、その地域を掃除しなくてはならない
 ・清掃を開始する前に、上に既に記載した防御装具をすべて身につけること
 ・庭に散在する排泄物をすべて、ひとつの山に集めて埋めること。これらの排泄物は、最低1 mの深さに埋めること
 ・あまり埃を立てずに排泄物を取り除くこと。埃を立てると、乾いた排泄物が顔、目、口に吹き込んでくるかもしれない
 ・鶏舎、飼育小屋からできるだけ排泄物を取り除き、上述の様に埋めること
 ・すべての場所を、界面活性剤(洗剤)と水で、非常に丁寧に掃除すること
 ・自分の防御に使用した手袋、ビニール袋、マスク等、使い捨てにできるものはすべて捨てること。再利用可能なものは、洗浄するために、界面活性剤(洗剤)と水と共にボール(洗面器など)に入れる
 ・石鹸と水で十分に手を洗う
 ・石鹸と水でシャワーを浴びるか、体を洗い、洗髪する
 ・再度自分を汚染しないように気を付けて、処分あるいは清掃中に着ていた洋服を洗濯する。界面活性剤(洗剤)と熱水あるいは温水を用いる
 ・着衣は日干しにする
 ・例えばゴム手袋やゴム長のように、再利用するかもしれないものは、石鹸あるいは界面活性剤(洗剤)と水で十分に洗浄すること。そのものが確実にキレイになるように、二度洗いすること
 ・汚染されたものを取り扱った後は、常に手を洗うこと

汚染された靴と履き物についての注意
 ・鶏のいる農場、裏庭、市場などのような汚染地域を歩き回った後は、できる限り注意深く靴を掃除するべきである
 ・靴を掃除する際に、顔に向かってちいさなゴミが飛んでこないように注意すること。汚い、泥のついた靴を掃除するときには、手にビニール袋を被せ、目と口を保護すること
 ・完全に掃除するまで、汚れたブーツや靴は家の外に置いておくこと

友人あるいは親戚を病院に見舞う際の注意
 ・HPAIであるとわかっている患者への接触は避けること。特に感染性のある時期は避けること
 ・HPAIの患者を訪問する際には、病院スタッフの指示に従い、感染防御用衣類、マスク、手袋などを着用する
 ・患者および患者周囲環境と直接的接触が有る場合には、特別の個人防御用衣類を着用する必要がある
 ・PPE(個人防御装具)として着用する必要があるのは、マスク、ガウン、手袋、ゴーグルである
 ・個人防御用の衣類の適切な着用方法に付いて、特にマスクをどのようにして各人の顔にフィットさせるかについての指導を受ける必要がある
 ・HPAI患者の病室を退出する際には、これらの装備を外し、最低90秒間、石鹸と水で十分によく手を洗わなければならない

呼吸器疾患に関する注意
 ・インフルエンザ様疾患に罹患している人はすべて、鼻および口からの分泌物に気を配る必要がある
 ・小児は特に、洗っていない手で自分の顔や、目、口を触る(風邪をひいているときに遊んだ後でなど)傾向がある。子供達に咳やくしゃみ、遊んだ後に手を洗うことの重要性を教えること
 ・咳やくしゃみの際には鼻と口を覆うこと。これにはティッシュを使い、一旦使ったらゴミ箱へすてること。小児にも同じようにするように教えること
 ・呼吸器系の分泌物は疾病を拡大させる可能性があるため、これに接した後には必ず手を洗うこと
 ・他の人が周囲にいる際に、特に小さな子供がいる場合には、呼吸器系分泌物(例えば咳とくしゃみ)に注意すること。発症するリスクのより高い個人(小さな子供や、他の疾患を持つ人々)との接触は、インフルエンザ様症状が緩解するまで避けることが最もよいと考えられる
 ・もし、症状が重篤であれば医師に相談する
 ・インフルエンザ様疾患に罹っている他の人々の分泌物への接触を避ける
 ・他の人々、特に小児に対し、咳をしたり、くしゃみをしたりする際には鼻と口を覆い、(利用できるときには)ティッシュを使うように求める

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(2004/2/13 更新)