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高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)−更新19

 2004年2月6日 WHO(原文

 



ベトナムのヒト−ヒト感染の可能性に関する調査:新たな情報は安心できるものである

WHOは本日、ベトナムでのH5N1感染の、ひとつの家族内クラスター(患者集積)に属する複数症例から採取された、ふたつのウイルス株の研究結果を受け取った。この家族内クラスターは、H5N1トリ・インフルエンザウイルス株の、限られたヒト−ヒト感染伝播の可能性が示唆される最初の事例として、調査中(更新15)であった。このクラスターに属するふたりの死亡例、23歳と30歳の姉妹からのウイルスの遺伝物質は、香港衛生署の政府ウイルス研究所(Government Virus Unit)によって、いまや完全にシークエンス(塩基配列の決定)されている。分離ウイルスは両方ともトリ・インフルエンザウイルス由来で、ヒト・インフルエンザウイルスの配列は持っていなかった。

この発見は、ウイルスが、ひとりの人から次へと感染しやすい形へ変わったのではないことを示しており、先に疫学的調査の結果から知り得ていた事柄と一致する。これらの患者の、兄夫婦以外の家族(更新15)、地元地域の人々、また、患者の診療・看護に携わった医療従事者からは罹患の報告は無い。

中国(家禽)

中国当局は本日、さらにもうひとつの省で家禽のH5N1感染を確認したことを発表した。H5N1型ウイルス株は、中国南部の江西省(Jiangxi)にある、ふたつの農場の感染した鶏からの検体で検出された。

合計で、中国本土の31の省・自治区・直轄市のうち13の地区にある農場で、家禽類のH5N1感染が疑われるか、確認されている。

本日までのところ中国からの、ヒトのH5N1感染は報告されていない。

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(2004/2/7 掲載)