ベトナム保健省は鳥インフルエンザウイルスA（H5N1）のヒト感染確定症例を発表した。

　症例はソクチャン（Soc Trang）省の26歳の妊婦である。女性は2012年1月23日に発症し、25日に入院した。27日にオセルタミビルが処方されたが、28日に死亡した。A（H5N1）の検査室確定診断結果は30日にベトナム、ホーチミン市にあるWHO国家インフルエンザセンターであるパスツール研究所によって得られた。この死亡例の新生児からの検体の検査はH5N1陰性であった。

　症例は病鳥をと殺し、食していた。保健省、地域の保健部局、ホーチミン市のパスツール研究所が疫学調査を実施し、サーベイランスと対応活動を強化した。死亡例との濃厚接触者は予防投薬を受け、健康観察が行われているが、現在までのところ全員健康である。動物の衛生部局は、人の保健部門と共同して活動している。

　この症例はベトナムでH5N1ウイルスに感染した121例目である。これまでに、このうち61例が合併症により死亡している。