カンボジア保健省は鳥インフルエンザA（H5N1）の新たなヒト感染2症例を発表した。

　バンティ・ミンチャイ省マレー地区タコンコミューンタコング村（Takong village, Ta Kong commune, Malay district, Banteay Meanchey Province）の19歳の女性が2月5日早朝に発症し、2月9日プライベートクリニックに入院、2月12日に病院へ転院、その後2月12日に鳥インフルエンザを疑われることなく死亡した。女性は1月3日に、夫、11か月の息子、義理の母、そして義理の姉とともに、プレイ・ヴェン省プラシュ・サッチ地区、バンテイチャックレイコミューン、ロッカーチョー村（Rokar Chor village, Bantey Chakrey commune, Prash Sdach district, Prey Veng Province）に旅行した。女性は1月後半から2月の初めまで、複数の病気や死亡した家禽との曝露があった。2月12日に病院で採取された血液検体は、2月22日にカンボジアのパスツール研究所に送られ、PCR（polymerase chain reaction）検査で陽性だった。

　11カ月の息子は2月5日に症状が出現し、2月15日に病院に入院し、2月17日に死亡した。息子もまた、同時期に複数の病気や死亡した家禽との曝露があった。鼻咽頭検体のH5N1ウイルスは、2月20日にカンボジアのナショナルインフルエンザセンターであるパスツール研究所で確認された。

　保健省はWHOからの協力のもと対応の調整に当たっている。今のところ症状を示す接触者は見られていない。

　カンボジアでは2005年以降H5N1ウイルスに感染が確定されたヒトの13症例のうち、11症例が死亡している。