国立感染症研究所 感染症情報センター
Go to English Page
ホーム疾患別情報サーベイランス各種情報
高病原性鳥インフルエンザ

WHO 更新情報
  鳥インフルエンザ−パキスタンにおける状況−更新

      2007年12月27日 WHO(原文


パキスタンで初めてのH5N1鳥インフルエンザのヒト感染症例が確認された。エジプト・カイロにあるWHOのH5リファレンス研究施設と、連合王国・ロンドンにあるWHOのインフルエンザ試験研究協力センターで行なわれた実験室検査により、罹患した家族の1症例から採取された検体中に鳥インフルエンザウイルス株A(H5N1)の存在を確認した。遺伝子配列決定を含めた更なる実験室的解析が現在進行している。

パキスタン政府の要請に基づき、WHOのチームは、数人のヒトH5N1感染疑い症例に対して現在も行なわれている調査に同国当局と共に参加するために、パキスタンへ赴いた。それによって、以下の結論が下された。

  • 暫定的なリスク評価によれば、持続的あるいは共同体レベルでのヒトーヒト感染の証拠は見つからなかった
  • 罹患した家族の他の人々や関わった医療従事者を含む、同定された濃厚接触者の全員が無症状であり、密接な医学的観察をすでに解除されている

パキスタン保健省はこの事例を調査し制圧するための手段をタイムリーに講じつつあるが、その手段には症例の隔離、接触者の追跡および監視、詳細な疫学調査、利用可能な個人防護具の増加、新規疑い症例が発生した場合に備えた専門の医療機関の設定、その他の感染制御方策などがある。さらに、食品・農業・畜産省などの農業当局と世界食糧機構(FAO)が、この限定的な集団発生を効果的に制圧するために積極的な技術協力を行なっている。


(2007/12/28 IDSC 更新)



 * 情報は日々更新されています。各ページごとにブラウザの「再読み込み」「更新」ボタンを押して最新の情報をごらんください。

Copyright ©2004 Infectious Disease Surveillance Center All Rights Reserved.