高病原性鳥インフルエンザ > 海外情報

 
ベトナムでのヒトおよびアジアでの家禽類における高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)−更新
 2004年1月14日 WHO(原文
 



急性呼吸器疾患症例の調査はベトナムにおいて、WHOスタッフの支援のもと続行されている。調査は、日曜日に、12月末から1月初頭にかけて急性呼吸器疾患で死亡した3人の患者から、H5N1型のトリ型インフルエンザウイルスが検出されたことに対する危惧に対応して行われている。

ベトナムで発生したアウトブレイクに関連したH5N1株は現在部分的に解析されている。遺伝子はすべて鳥起源であるが、それは3確定死亡例のウイルスがまだヒトの遺伝子との組み換えがなされていないことを示唆している。ヒト遺伝子の獲得は、鳥起源のウイルスが容易にヒト-ヒト感染しうる可能性を増加させる。

高病原性H5N1鳥インフルエンザのアウトブレイクは1月初めに南ベトナムで検知された。そのアウトブレイクは現在、ベトナムの他の地域へ広がっていることが知られている。報告書は、ブタとアヒルも感染していることを示唆している。

昨日、大韓民国当局は、他の農場へのH5N1鳥インフルエンザの蔓延を発表した。日本も、H5N1ウイルスによる家禽のアウトブレイクを経験しているところである。

これらの経緯に応じて、WHOは一連の活動を始めている。これらは、アウトブレイクを調査する際の、各国当局への技術支援、およびアジアでのサーベイランス活動の強化を含んでいる。

WHOは、ワクチン生産に対する候補および試薬の開発および、各国のインフルエンザ・センターに最新の診断テストキットを供給するために、H5N1株の抗原と遺伝子の評価をさらに始めている。

WHO世界インフルエンザネットワークは、すぐにウイルス株と臨床検体を受け取るだろう。そして、即座にワクチンに使用できるウイルス株の開発に向けて動き始める。

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(2004/1/15 掲載)