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男児A型インフルエンザウイルス(A/H9N2)の感染から回復

 (2003年12月9日:原文)

香港衛生署は、5歳の男児を含むA型インフルエンザウイルスの感染症例について調査している。この症例は、病院での治療後回復したばかりである。

本日(12月9日)、香港衛生署の社會醫學顧問であるThomas Tsang博士は、「トリ型インフルエンザウイルスである、H9N2ウイルスが、香港でヒトから分離されるのは今回で2回目である。前回の事例は2例の女児で、1999年に検知されており、両症例ともインフルエンザ様症状を発症後、完全回復している」と述べた。

男児は発熱、咳嗽、鼻汁を11月25日に発症した。彼は基督教合医院(United Christian Hospital)に27日に入院し、2日後に退院した。

Tsang博士によると、A型インフルエンザウイルスは男児の鼻咽頭から吸引した検体から、衛生署の公衆衛生検査センター(DH Public Health Laboratory Centre)で本日検出された。確定のためのウイルスの遺伝子配列のシークエンスなど、さらに詳細な検査が行われている。
香港衛生署はこの事例について、WHO(国際保健機関)、マカオ、広東省へ報告した。

現時点までの衛生署の調査により、この男児は最近の香港外への旅行歴がないことが分かっている。家族の何人かに、軽い咳の症状が最近あった。

Tsang博士は、「これは孤発症例であり、その感染源は現在調査中である。また、前回の経験から、我々は特にトリからヒトへの感染伝播について調査する予定である。
鳥や家禽への曝露歴、鳥や動物がいる場所の訪問歴、疾病に罹患している人や動物への接触歴などを調査する予定である」と述べた。

衛生署は、医療界へ注意を喚起する目的で各医師へ文書を送付し、教育統籌局(Education & Manpower Bureau)と協力し、トリ型インフルエンザや他の感染症を予防するために、衛生管理の重要性について再度周知するように、幼稚園および学校へ通知する。

A型インフルエンザ(A/H9N2)はトリ型インフルエンザウイルスで、長年に渡りアヒルや鶏から分離されている。ヒトへの感染はまれで、軽症のインフルエンザの形を呈する様である。
Tsang博士は、香港には迅速な対応策が取れるように、我々の生活環境内のあらゆるトリ型インフルエンザウイルスと、ウイルスの考え得る遺伝的再結合を検出する、非常に包括的なトリ型インフルエンザのサーベイランスシステムがあると言っている。

また、予防的措置として、トリ型インフルエンザへの感染機会を最小限にするため、生きた家禽類への接触を避けるように注意喚起がなされた。

「家禽類を取り扱った後は石鹸で十分に手を洗うこと。インフルエンザへの抵抗力を十分に高めるため、バランスの取れた食事を摂り、定期的な運動を行い、適度な休養を摂ることが奨励される」と、Tsang博士は指摘している。

一般の方々は、インフルエンザに関する情報を衛生署のホームページ(http://www.dh.gov.hk)から入手することができます。また、インフルエンザの予防に関しては、衛生署の中央健康教育組ホットライン(Departmentユs Central Health Education Hotline)852 2833 0111からも情報が入手できます。 (↑ トップに戻る

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更新日 2003/12/11